山神さんのシャツを詳しく見てみよう(1)
先週(2010年8月15日)の記事でお披露目した、山神さんが仕立ててくださったシャツ。
この細部を詳しく見ていこうという企画の1回目です。
まずはカフスまわりから。
ダブルカフスの幅を45ミリと狭くしたことは前回も書きましたね。
そのダブルカフスのつくりも凝っています。
襟も同様なのですが、折り返すようになっている部分の表側(外側)は裏側(内側)よりも「ゆとり」をもたせてあるようなのです。このゆとりのおかげで、ダブルカフスの折り返しも内側にシワが寄るようなこともなく、キレイに返ります。襟については、山神さんのブログで解説されていますので、カフスの製作過程も想像できますね。
アイロンがけの際、決して「ゆとり」部分を追い詰めることのないように注意する必要はありますが、このあたりは襟やカフスにアイロンをかける時の基礎ですからね。人任せにしなければ問題ないでしょう。
ところで、カフスの幅を狭めたせいか、剣ボロの長さも私のもっている他のシャツに比べると約1センチほど短いようです。剣ボロにボタンをつけない仕様のせいかもしれません。
また、剣ボロのディティールとして特徴的なのは、開口部の終わりを留めているステッチ。いわゆるバータックと呼ばれるような補強縫製なんでしょう。しかし、それもガチガチに縫い固められているわけではなくて、ふんわりとしたループ状になっています。
同じような縫製がなされている箇所がもうひとつ別の場所にもあるので、このヒミツはそちらとあわせて、また次回に謎解きしてみましょう。
GenRock店長でした。