回転足

$カフリンクスの日々〜実践!カフスのつけ方・使い方-Tバー回転足トグルバック
回転足のカフリンクス。英語では、トグル・バック(toggle back)、スウィブル・バック(swivel back)などと呼ばれる。

回転するバーの形状が魚雷に似ていることからトーピード・バック(torpedo back)とか、銃弾に似ていることからブリット・バック(bullet back)などと呼ばれることもある。しかし、「魚雷型」「銃弾型」といった用語は、カフリンクス自体のデザインと混同するおそれがあるため、避けた方が賢明。

回転足の元祖は、フランスのカフリンクスの老舗 Louis Faglin〈ルイ・ファグラン〉と言われる。
〈ルイ・ファグラン〉は1899年設立以来、100年以上にわたり様々な有名ブランドのカフリンクスを作り続けているメンズアクセサリーのファクトリーブランド。この工場では、回転足システムのことを「Tバー」と呼んでいる。

$カフリンクスの日々〜実践!カフスのつけ方・使い方-カフリンクス回転足の仕組み
回転足の仕組み。回転の軸となるのは、四角柱のピン。これを挟み込むように板バネが仕込まれている(穴の中に板バネが見える)。四角柱のピンを板バネが押しながら回るため、回転の途中、ピンの角の位置ではバネの圧力で逃げようする。逆に、ピンの面の位置では安定が得られる。これが回転足が、パチン、パチンと90度角で心地よく動くヒミツ。

装飾性という点ではやや貧弱とも言える回転足が、現代のカフリンクスで広く採用されている理由は、使いやすさ。ボタンホールを通しやすく、留めやすい。

GenRock店長でした。


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