ビジネスマンは帽子を正しくかぶるべき。

夏の外出時、暑さをやわらげるには帽子をかぶるのがオススメです!

でも、会社で帽子かぶってるひとなんてまわりにいません…とおっしゃる方も多いはず。私のザックリした印象だと、昭和の中頃までは、帽子は紳士にとってむしろ標準装備とも言えるアイテムであったように思います。それがいまの状況に至ったのは何故か? 復活のカギは何か? 考えていきます。

まずは現状から。帽子をかぶってる男子ってこんな感じ…という画像をつくってみました。

頭頂部に引っ掛けて後頭部を覆うような感じで、極端に後ろにかぶるのが特徴です。もちろん私は「男子」という年齢ではありませんが、不適切に子供っぽい印象を与えてしまうということは確認できるでしょう。

このような帽子のかぶり方をして、後のファッションに多大な影響を与えたであろう存在として、1983年デビューの「チェッカーズ」を挙げておきたいと思います。1977年の「勝手にしやがれ」でジュリー(沢田研二のことね)が、そして1979年の「探偵物語」で工藤ちゃ〜ん(松田優作ね)が、いずれも長髪でありながら帽子を目深にかぶり、それがカッコイイと見なされていたことを考えると、帽子のかぶり方の「カワイイ化」は1980年代からの流れと考えて間違いないでしょう。

で、その後どうなったかというと、男性が帽子をかぶらなくなりました。

男性が女性と同じ美容院で髪を切ることが珍しくなくなり、整髪料の変化やなんやらもあって、男性の髪のスタイリングが変化したことが大きな要因でしょうね。ツンツンとか、ふんわりとか、無造作とか時代による変遷はありましたが、そうした立体的なスタイリングが帽子と相容れるわけがありません。

そうであれば、帽子に適した髪型は、例えばこんな感じです。

七三分け。今後、七三分けの流行が、帽子の紳士を復活させるカギになる! と、予言しておきましょう。櫛目を通して撫でつけるほどにはクラシカルでなくとも、ザックリと手櫛で分けて整えるだけ。どうせ帽子をかぶればペタッと押し潰されるので、無理に盛ったりしないのが吉です。

で、帽子をかぶる時の注意点をもうひとつ。

こんなふうに目深にかぶりすぎないこと! 本人はハードボイルドっぽくキメたつもりでも、こんなのは他人から見たら怪しいだけです。妖怪人間ベムとか、喪黒福造とか、そっち系になると思っておいたほうが間違いありません。

ふつうのビジネスマンに似合う帽子のかぶり方は、ツバ(ブリム)が眉毛の上あたり。

これが基本の位置となるのは、じつは女性も同じです。アラサー、アラフォーといった妙齢の女性があまりに子供っぽい帽子のかぶり方をしているのは考えもの。また、日焼け防止という目的がある場合でも、変装みたいになっているのも傍目には違和感があるものです。もちろん、女性の帽子のほうが、男性よりは遥かにスタイリングの自由度が高いと思われます。あくまで基本ということであって、ファッションとしての価値観は別にあるかとも思います。

ただし、ビジネスマンの帽子となれば、基本に忠実であることが限りなく正しい。そう言い切っても差し支えないでしょう。

※後日、補足の記事を書きました。左右の傾き(ジュリーにご注意!)