ボタンカバーとカフリンクスとの決定的な違い

カフリンクスに似たアクセサリーとして、ボタンカバーというものがあります。シャツのボタンの上に被せて使用するので、ボタンカバー。袖のボタンにつければ、カフリンクスのように見えるという代物です。確かにディディール・アップにはなりますし、カラーコーディネイトなんかも楽しめますが、カフリンクスとは「見え方」がかなり違います。

ボタンどめとカフリンクスとが兼用できるコンバーチブル・カフスのシャツを使って見ていきましょう。


ボタンカバーはボタンの上につけるものなので、袖のボタンは普通にかけます。袖口は楕円形の筒型になり、ボタンは小指の側に向いています。(写真左)。
ときどき、カフリンクスをつける方法として、袖を筒型にしてとめてしまうという間違いがありますので、はじめての方は注意してください。
カフリンクスをつけるときの袖口は、雨垂れ形汗を逆さにしたようなカタチです。そして、カフリンクスのフェイスは手の甲のほうを向きます(写真右)。

その差は横から見ると歴然です。

ボタンカバーがうつむき加減である(写真左)のに対して、カフリンクスはほぼ正面を向いています(写真右)。
カフリンクスをつけた場合、袖口は手首の“薄さ”に沿ってスッキリとしたカーブを描き、しかも、手首の“幅”の外側に出たカフがシャツそのものの装飾的ディティール…といった様子に見えてきます。
ダブルカフならば、より一層、装飾的に映ります。

ボタンカバーをカフリンクスの代用品として見てしまうと、上述のように見劣りする点が多々あります。しかし、ボタンカバーには、気負いのない、カジュアルな雰囲気という良さがあります。ですから、そうしたボタンカバーならではの良さをどのように活かすか、という方向でデザインを選び、コーディネイトを考えるのがいいと思います。

ちなみに、上の写真で使っているボタンカバーは〈ミーム Bデコ〉、カフリンクスは〈ルイ・ファグラン〉です。

GenRock店長でした。