スナップ式
写真中央がスナップ式のカフリンクス(ヴィンテージ“SNAP-LINK”)。
1組のスナップ式カフリンクスは、合計4つのパーツから成る。つまり、片方で凹凸の2パーツ。スナップボタンのような接合部をもち、他の様々な方式のカフリンクスに比べて着脱が容易と言われている。
装着方法は、あらかじめボタン穴に凹凸のそれぞれを着けておき、袖を通してから凹凸部をパチンと留める。
デザイン上、前後(表裏)の区別はなく、ある意味でリバーシブル。
フェイスは小ぶり。直径14mm程度の円形をはじめ、同程度のサイズの正方形、八角形など天地のない形状のものがほとんど。セルロイドや白蝶貝で装飾が施された、アールデコ調の抽象的なデザインのものが多いが、イニシャルが入っているものも見かける。
缶バッジのような中空構造をもつ製品は軽量。真ちゅう製でニッケルメッキが施されたものの他、銀製品もある。
主に1920〜1930年代にアメリカとイギリスで製造された。
M.Y.LABEL 吉田真紀さんの話では、1940〜1950年代にはエルメスでも製造されていたらしい。
【ヴィンテージ・カフリンクスで注意すべきこと】
- スナップの動作がカタいもの、ユルいものがある。
- 外観はキレイでも、見えにくい箇所にサビがあり、シャツを汚すことがある。
- 色や質感が「枯れている」ので、ツヤ感のある衣服とはコーディネイトが難しい。マットな質感をもつ、ウール混のネクタイなどと相性がよい。