洋服ブラシで毛玉を減らす

「そのカーディガに洋服ブラシかけさせてもらえませんか?」という私のお願いを聞いてくださった山神さんから、昨日、カーディガンが送られてきました!

それを洋服ブラシを使ってケアしてみましょう!というのが本日の企画です。

以前のエントリーで…
ニットには洋服ブラシ!(β版)
$カフリンクスの日々〜実践!カフスのつけ方・使い方-コットンのニットベストにも洋服ブラシ

…というものもありますが、今回はマイクロスコープを使った画像で見ていきます。

特に毛玉がある箇所に目印をつけておき、洋服ブラシによるケアの前と後で、どのように変化するかを観察しました。

ちなみに、素材は「綿78%、ナイロン22%」。山神さんの説明によると「2年間 ただネットに放り込んで普通に洗濯して まったくケアをしていない」とのことです。

まずは初期状態。
$カフリンクスの日々〜実践!カフスのつけ方・使い方-山神さんのカーディガン-初期状態
画像の左右にひとつずつ毛玉が確認できます。その周辺には、繊維がモヤモヤと交錯しています。こうしたモヤモヤが絡まって毛玉ができてしまうのです。

ケアの途中。
$カフリンクスの日々〜実践!カフスのつけ方・使い方-山神さんのカーディガン-逆撫で
毎日のケアであれば、洋服ブラシは上から下へとかけてやるだけで充分ですが、2年間放置された頑固な毛玉にはそれなりの対処が必要です。まずは、洋服ブラシを下から上へと、逆撫でするようにかけていきます。絡まった繊維をほぐしていくのとともに、繊維の間に詰まったホコリを掻き出します。
絡まった繊維が伸ばされることで毛玉が上のほうに移動し、右側の毛玉の中からは何か小さなチリが姿を見せています。

できあがりの状態。
$カフリンクスの日々〜実践!カフスのつけ方・使い方-山神さんのカーディガン-仕上がり
仕上げのブラッシングは生地の流れに沿って、上から下へと繊維を整えます。もともと毛玉になっていた箇所では糸が少し痩せていますが、全体としては繊維の流れが整っている様子がわかります。

ね? 洋服ブラシって意外にスゴイでしょ?

…とはいえ、洋服ブラシを売っているヤツが、製品の良いことを言うのはあたりまえ。どんなインチキをしているのかと疑われてもイヤなので、ネガティブな情報も提示しておきましょう。

フジテレビ商品研究所の調査による洋服のホコリ取りのお話。このコンテンツでは、ホコリ取りのためには「粘着テープ」がいちばんの優等生で、洋服ブラシは静電気が発生しやすく、生地をケバ立たせて傷めるというように結論づけられています。

じつは、この結論には少し疑問があって、同研究所にテストに使った材料などの詳細を問い合わせたのですが、「ホームページの情報が公開できるすべて」であるということで教えていただけませんでした。民間の研究所とはいえ、反証可能性を与えない点で、およそ科学的なスタンスはもっていないようです。

さて、私の主張ですが…
新品の衣類についたホコリをとるために、生地への影響を最小限に抑えようということであれば「“優等生”は粘着テープ」という結論でもいいと思います。
しかし、衣服というものは着用していれば、部位によって多少の違いはあっても、生地どうしが擦れて毛羽立ちが発生するものです。
この毛羽立ちをどのようにケアするか、ということを考えると粘着テープもエチケットブラシもその機能は持ち合わせていないので、結局、洋服ブラシを使うのがいいのではないでしょうか。

そんな感じで、洋服ブラシはホコリ取りの道具ではなくて、繊維を整える道具なんですよいうことを、冬物衣料がようやく片付けられそうな今の時期に、お伝えしたかったのでした。

よかったら、うちの洋服ブラシ買ってくださいw
GenRock 洋服ブラシ通販$カフリンクスの日々〜実践!カフスのつけ方・使い方-GenRockで沢京マシロンの洋服ブラシ

GenRock店長でした。